【コロナが追い風に?】PCR検査キット販売10社の株価推移を比較(後編)

前編に引き続き、PCR検査キットを販売している企業の株価チャートを見ていきましょう。

そして、コロナパンデミックの教訓を生かして、次にコロナのような未曾有の事態が起きた時に、

  • どんなポイントに着目して株で利益を得るか
  • 投資タイミングをどのように決めるか

について、考察します。

はじめに僕の簡単な自己紹介を。詳細はこちら


まさ男
まさ男
28歳の理系院卒で現在東証一部上場企業の研究職サラリーマン
2018年4月、奨学金360万の借金を背負って社会人生活スタート
社会人3年目でようやく資産がプラスに

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株価チャートからPCR検査キット販売会社10社を比較してみた

チャート

前編を既にご覧いただいている方は飛ばしていただいて問題ございません。こちらのパートからご覧ください。)

今回比較する企業一覧は、検査キットの販売承認が早かった企業10社について比較していきます。

選定企業は厚生労働省のHPにある新型コロナウイルス感染症の体外診断用医薬品(検査キット)の承認情報をもとに選出し、ウイルス検出の原理として核酸増殖法を使っている企業で比較しています。

核酸増幅法とはまず、ウイルスの遺伝子の一部を切り取ってそこを増幅させるような仕組みの検査液を作ります。
— 中略 —
PCR検査も核酸増幅法の1つです。

大宮エヴァグリーンクリニックHP
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選定企業10社

承認順承認日企業名検査キット名ウイルス検出法
1R2.3.27シスメックス株式会社2019-nCoV 検出蛍光リアルタイムRT-PCR キットRT-PCR法
2R2.3.31栄研化学株式会社Loopamp新型コロナウイルス
2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット
LAMP法
3R2.4.7ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社コバス SARS-CoV-2RT-PCR法
4R2.4.20ライフテクノロジーズジャパン株式会社TaqPath 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) リアルタイムPCR検出キットRT-PCR法
5R2.5.8ベックマン・コールター株式会社Xpert Xpress SARS-CoV-2「セフィエド」RT-PCR法
6R2.5.21株式会社医学生物学研究所MEBRIGHT SARS-CoV-2キットRT-PCR法
7R2.6.2ビオメリュー・ジャパン株式会社FilmArray 呼吸器パネル 2.1RT-PCR法
8R2.7.2東洋紡株式会社ジーンキューブ SARS-CoV-2RT-PCR法
9R2.7.31東ソー株式会社2019新型コロナウイルス RNA 検出試薬 TRCReady SARS-CoV-2TRC法
10R2.8.17株式会社ダナフォームSmartAmp新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出試薬キットSmartAmp法

ウイルス検出法で疑問を持たれたかもしれませんが、検出原理は核酸増殖法であり、核酸増殖法の中にRT-PCR (リアルタイムPCR)法やLAMP法などが含まれるといった構図になっています。

前編である本記事では前半5社の結果を、後編では後半5社の結果とその結果から

  • どんなポイントに着目して株で利益を得るか
  • 投資タイミングをどのように決めるか

をご紹介します。

株式会社医学生物学研究所

  • 株式会社医学生物学研究所
    • 設立:1969年8月
    • 上場:1996年2月
    • 特色①:臨床検査薬・研究用試薬製造を行う。自己免疫疾患など難病領域に強みを持ち、がん領域も取り組んでいる。
    • 特色②:10月27日付けの株主取締役会にてJSRの子会社になることを受諾。
    • 東経業種別時価総額順位:ヘルスケア製品・サービス 63/132社

直近1年の株価チャートはこちら。

3月23日に新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」を検出するリアルタイム PCR 試薬の発売に関するお知らせがプレスリリース され、

  • 3月23日終値:2640円
  • 3月24日始値:3500円

と、一夜で860円もの株価上昇が見られました。

その後は大きく株価が上昇することはなく、むしろコロナ前以下の水準に落ちていますが、PCR試薬発売のプレスリリースから1日での株価上昇量は目を見張るものでした。

一方、JSR株式会社の子会社になることが10月27日の取締役会で決定いたしました。この時のJSRによる公開買い付けは1株4400円で、現在その値で株価が推移しているため、11月ごろから株価にほとんど変動はありません。

ビオメリュー・ジャパン株式会社

  • ビオメリュー・ジャパン株式会社
    • 設立:2017年11月
    • 特色①:体外診断用医薬品および医療機器の製造販売を行っている。
    • 特色②:フランスのリヨンに本拠を置くビオメリューの日本法人。

ビオメリュー・ジャパンは上場していないので、親会社のビオメリューの直近1年の株価チャートを見ていきましょう。

3月19日のPress Release・SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の検出試薬の開発についてを皮切りに3月末に株価が跳ね上がっています。

その後も徐々に株価を上げながら、今ではコロナ前の水準95EURから120EUR付近まで上昇しています。

一年間で25EUR、日本円にして3125円(1EUR = 125円に換算)上昇したことになるので大きな株価上昇であることは疑いようがありません。

多少の増減はあったものの、総じて、コロナをきっかけに株価が上昇した企業と言えるでしょう。

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東洋紡株式会社

  • 東洋紡株式会社
    • 設立:1914年6月
    • 上場:1949年5月
    • 特色:綿紡績で発祥し、現在は各種フィルム、機能樹脂が収益柱である。診断薬関連やエアバッグ用基布、水処理膜も手掛ける。
    • 東経業種別時価総額順位:化学 36/160社

東洋紡の直近1年の株価推移はこちらです。

東洋紡は5月11日から5月13日の2日間で株価の上昇が見られました。

  • 5月11日始値:1276円
  • 5月12日始値:1390円
  • 5月13日終値:1489円

これには2つの理由があります。

まず、これまでと同様に検査キットに関するPress Releaseが発出されたこと。(5月12日付のPress Release「新型コロナウイルス検出キット」の公的医療保険適用に関するお知らせ

この記事によって、5月12日から13日で100円近く株価が上がっています。

5月11日から12日にかけての株価上昇はPress Releaseよりも前に、5月11日付の2019年度決算説明資料中に既にPCR検査キットについて述べられていることから、この情報を事前に入手していた方の動きによって株価が上昇したのではないかと考えられます。

現在の株価はコロナ前の水準以下となっていますが、3月の暴落期にPCR検査試薬開発の情報を入手できていれば利益を享受できたかもしれません。

3月2日付のPress Releaseでは既に告知されていますので、情報感度が高い方はうまく波に乗れたのではないでしょうか。

東ソー株式会社

  • 東ソー株式会社
    • 設立:1935年2月
    • 上場:1949年5月
    • 特色:塩ビ・苛性ソーダ大手、石化を展開。免疫診断装置・試薬や触媒、歯科材料など機能商品を強化中。
    • 東経業種別時価総額順位:化学 12/160社

直近一年の株価チャートはこちら。

5月21日付のPress Release・新型コロナウイルス抗体検出試薬の開発に着手が発出された辺りで株価の上昇が認められますが、PCR検査キットの販売による株価の上昇があまり見られないのが実情です。

9月ごろから株価が上昇していますが、「革新的 CO2 分離膜による省エネルギーCO2 分離回収技術の研究開発」が NEDO の先導研究委託事業として採択及び「多層プラスチックフィルムの液相ハイブリッドリサイクル技術の開発」がNEDOの先導研究委託事業として採択が関係していると思われます。

NEDOはで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のことで、持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じてイノベーションを創出する国立機関です。

国営のプログラムへの採用が株主の出資を後押しさせたのでしょう。

株式会社ダナフォーム

  • 株式会社ダナフォーム
    • 設立:1998年
    • 特色①:国立研究開発法人理化学研究所の理研ベンチャー制度にもとづき設立
    • 特色②:理研と共同で開発した技術をもとに、遺伝子解析および遺伝子検査の事業を積極的に展開

こちらの会社は非上場、親会社がある会社ではないため株価チャートはありません。

上記10社の株価推移を今後の投資にどう活かすか

ここまでPCR検査キットを販売している10社についてみてきました。

その結果から僕なりの考察と、次コロナのような未曾有の事態が起きたときにどのように投資して、どう利益を得るかについて考えます。

トレンドの裏を読み、最適な投資先を見つける

まず投資熟練者からすれば当然かもしれませんが、初心者にとっては難しいことのように感じます。

3月ごろから「PCR検査」という単語がテレビ・ネットニュースでたくさん使われ始め、大きなトレンドとなりました。

このとき1日当たりにできるPCR検査数に限界があるとも言われていました。

こう言ったニュースから投資家としては、
PCR検査数が現時点では不足している(需要がある)=PCR検査キットを開発する会社は儲かり、株価が上がるのでは?

と考えることが必要で、これがトレンドの裏を読み、最適な投資先を見つけることにつながります。

トレンドの裏を読む例

  • テレワーク推進気運が高まる
    • ZOOMなどのビデオ通話の需要が高まる
  • 超低温保存が必要なワクチンを全世界へ届ける必要がある
    • 超低温輸送が安定的に可能な会社の需要が高まる
  • 電気自動車(Electric vehicle; EV)の時代がこれからやってくる
    • EVを作るためには半導体がなくてはならない

ワクチンの超低温保存輸送の例を取り上げると、日本貿易振興機構JETRO発出のこちらの記事にある通り、米国運輸大手のUPSやFedExがワクチン輸送を受け持つことが記されています。

直近一年のUPSの株価を見てみると、最小値80$付近だった株価が一年の間でおよそ倍にまで膨れ上がっています。

もちろんワクチンを製造しているファイザーやモデルなの株価も上がっていますが、それだけに留まらずトレンドの裏をかく、裏をうまく見抜けば波に乗れる可能性があります。

最新の情報を取得し、最適な投資タイミングを見計らう

前編、後編含め、企業のHPにあるPress releaseやNews releaseを参考に情報を紹介してきました。

Press releaseやNews releaseには最新の情報が公開されます。基本的にこの情報はまだ公となっていない新規情報なので、投資家はここの情報をもとにその日のうちに入金をして、株価上昇を待っているのではないかと思います。

例えば、超低温輸送を超低コストで可能な輸送車を開発している会社があったとします。

もしあなたが、この輸送車を開発完了したと同時に同社に投資したいとしたら、Press releaseを見て投資タイミングを決めると波に乗り遅れることはないでしょう。

まとめ

PCR検査キット販売10社の株価推移を比較

  • 基本的にPCR検査試薬・キットを作成している会社の株価はキットの販売と同時に株価が上昇している場合が多い
  • 特に、株価の上昇は各企業HPのPress releaseやNews releaseに販売の情報が発出された日前後で急騰していることが多い

コロナ危機の経験を今後にどう活かすか

  • トレンドの裏を読み、最適な投資先を見つける
    • Aを大量に供給する必要があるなら、Aを作る材料となるものは?
    • Bを世界中に届ける必要があるなら、Bを輸送するために必要なものは?
  • 最新の情報を取得し、最適な投資タイミングを見計らう
    • Press releaseなどから情報を得る

今回のコロナ危機のような事態が、数年後起きたときの教訓として、次こそはたくさんの利益を得たいですね。

以上、まだまだ投資初心者で不十分な点も多いかとは思いますが、初心者なりの考えを書き綴ってみました。

少しでも参考になれば嬉しいです。ご覧いただきありがとうございました。

※本内容はあくまでも個人的な見解です。投資は自己責任のもと実施していただくようお願いします。

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